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弁護士コラム

財産分与と退職金

投稿日:2020年12月13日 更新日:

退職

財産分与とは、結婚生活中に夫婦が協力して築きあげた財産を離婚する際に夫婦2人にそれぞれ分け与えるという制度です。財産分与は「民法」という法律で夫婦の権利として認められています。

結婚前から持っていた財産や相続によって取得した財産は、夫婦の協力で築き上げた財産ではありませんので、財産分与の対象にはなりません。財産分与の対象にならない財産のことを「特有財産」といいます。

また、夫婦のどちらのものか分からないような曖昧な財産は、夫婦の共有財産とすると「民法」で定められています(民法第762条)

2 退職金

退職金も夫婦の共有財産として財産分与の対象になります。例えば、夫が会社員で妻が専業主婦の場合、妻が主婦業をして夫を支えているからこそ、夫が会社員として働き退職金をもらうことができたと考えられますので、妻が専業主婦の場合であっても夫の

退職金を財産分与として請求することができます。他方で、例えば、妻が会社員で退職金がある場合、夫が主婦や自営業者であって退職金がない場合には、夫が妻に対して退職金の分与を請求することができることになります。

3 退職金の財産分与の問題点

既に会社を退職している場合は、現金や預貯金になっていますので、退職金の財産分与というよりも現金や預貯金の財産分与として分かりやすいです。

しかし、多くの場合、①離婚の時点ではまだ退職していない、②将来確実に退職金がもえるとは限らないし、金額も予測にすぎない、という問題があります。

そこで、退職金が分与の対象になるとしても、その評価をどのようにするのか?というものが争いになります。

4 退職金の評価の方法

退職金の評価方法をどのようにするのか考える大前提として、まずは退職金の額面額を算定する必要があります。
会社員であっても当然退職金が貰えるわけではなく、基本的には会社に退職金規定がある場合に限って、退職金が支給されることになります。
そこで、まずは会社の退職金規定の写しを見るか、会社に退職金支給額の証明書を発行してもらうことで退職金の額面を計算します。退職理由が定年や会社都合、自己都合で金額が変わることがあるかと思いますが、多くの場合自己都合退職として計算することになります。

そして、退職金の額面から財産分与の対象となる退職金額面を計算することになります。

始めに財産分与について説明したとおり、財産分与は夫婦が協力して築いた財産を夫婦2人で分配するという制度です。2人が結婚する前に持っていた財産は特有財産として財産分与の対象になりませんが、退職金の場合も同じです。つまり、結婚するまでに働いていた期間に対する退職金は特有財産になりますので、財産分与の対象になりません。

そこで、

①退職金額面額×婚姻期間/在職期間

②現在の退職金額-婚姻時の退職金額

で計算した金額を財産分与の対象になる退職金額面にすることになります。

なお、公務員の場合には、公務員退職手当法という法律で退職金の支給基準が定められています。もし、退職金の見込み額を教えないという場合には、法律を見て自分で計算してみましょう。

5 財産分与の対象となる退職金の評価

財産分与の対象となる退職金の額面額は分かったとしても、その半額を請求できることは珍しいです。熟年離婚などで退職金が支払われることが近い時期であれば半額の請求ができる場合があります。

しかし、ほとんどの場合、実際退職したわけではないので、退職金は手元にありません。
退職金の半分を払えと言っても手元にお金がないことも多いですし、そもそも将来満額もらえるとは限らないのに半分を渡すのは納得できないということになるでしょう。

そこで、退職金の財産分与は、次のいずれかのパターンで話し合いをしたり、裁判所が決めることになります。主には金額面と支払時期の関係の問題です。

①財産分与の対象となる退職金の額面額の半額を離婚時に清算する方法

②財産分与の対象となる退職金の額面額の半額を退職金支給時に清算する方法

③財産分与の対象となる退職金の額面額全額ではなく一定額(例えば、支給時までの利息を計算して控除する方法、将来貰えるか分からないので、額面額の半額を基準にする方法など)を控除して、その半分を離婚時に清算する方法

どのパターンになるかは退職金の金額、支給時期がいつであるか等様々な事情を踏まえて協議することになります。

6 さいごに

退職金の金額が高額になることが多く、争いになりやすい実情があります。そのため、請求を諦め不当な条件で離婚してしまうことがあります。また、退職金が財産分与の対象になることを知らずに離婚してしまうこともあるようです。

離婚後の生活をしっかり考え、不利な条件で離婚をしてしまわないよう一緒に考えていきましょう。

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